2014年12月22日月曜日

南下するホッキョクグマ急増、温暖化で北極圏に異変 カナダ  AFP
投稿者 ダイナモ
日時 2014 年 12 月 22 日 12:40:47: mY9T/8MdR98ug
【12月22日 AFP】
カナダ・モントリオール(Montreal)の北方約1800キロのハドソン湾(Hudson Bay)沿岸にある、先住民イヌイット(Inuit)が暮らすクージュアラピク(Kuujjuarapik)村では、付近でホッキョクグマが目撃されたとの知らせは瞬く間に村中を駆けめぐる。
子どもらは素早く屋内に逃げ込み、猟師らはライフル片手にスノーモービルで猛吹雪の中を出発する。そうしないと、村に接近したホッキョクグマが、住民1500人の誰かを襲う被害が発生する恐れがあるからだ。
北極圏のこれほど南部でクマと人間との間に衝突が起きるなど、100年前には考えられなかったことだ。村の長老、アレック・タッカタック(Alec Tuckatuck)さんは「私が育った1920年代当時、ホッキョクグマは話でしか聞いたことがなかった」と語る。
だが温暖化の影響で、世界最大の肉食動物であるホッキョクグマが従来の氷に覆われた猟場を捨て、はるか南方に移り住むことを余儀なくされており、そして最近では、目撃されるケースがますます増えているとタッカタックさんは指摘した。
12月初旬、ハドソン湾には安定した氷がまだ形成されていない。
従来であれば、ホッキョクグマは同湾でアザラシを捕食し、翌年の夏まで持ちこたえる脂肪の層を蓄える。
クージュアラピクでは、夏はますます長くなっており、それに対して冬は「とても短い」とタッカタックさんは述べ、「今や、雪は(ほんの)7か月しかない」と嘆いた。
この事態は、ホッキョクグマと同様にイヌイットの生活にも劇的な影響を及ぼしており、またクージュアラピクよりさらに南方にある一部地域でもクマと人間との無用な衝突が増加する原因になっている。
ハドソン湾の約400キロ南にある加マニトバ(Manitoba)州シャマタワ(Shamattawa)では2010年、ホッキョクグマ1頭が目撃された。そして、カナダ最北端のヌナブット(Nunavut)準州にある村落のタロヨアク(Taloyoak)では、過去3か月間に同村に侵入した怖いもの知らずのホッキョクグマ6頭を駆除しなければならなかった。
地元狩猟会のボブ・ライアル(Bob Lyall)さんは「これらのホッキョクグマは、抱き締めたくなるような愛らしいコカ・コーラ(Coca-Cola)のデディベアとは違う。奴らは、食べ物を探しに村に侵入してくる腹を空かせたクマだ」とカナダのメディアに語っている。
クージュアラピクでは、イヌイットの猟師らもまた海上の氷原以外で食料を探さなければならなくなった。タッカタックさんによると、湾の氷は「いつでも(足元で)割れる恐れがある」という。
猟師らは、アザラシやシロイルカなどを探し求めて海氷上に出ることが安全にできないため、内陸に生息するカリブー(トナカイの仲間)に狙いを変えた。これは、イヌイットの人々の生活を長年支えてきた海氷から離れるという重大な文化的転換点となった。
■気候変動の「爆弾」
山吹色のスキーパンツとフード付き防寒服を着込んだタッカタックさんは、ここでは1980年代に、地球温暖化の影響が感じられ始めていたと回想する。温暖化に関連する温室効果ガス排出削減のための国際交渉が開始されるはるか以前のことだ。
当時、ここの人々は「氷(形成)の時期や、融解の時期」の変化に気づき始めていたとタッカタックさんは言う。
科学者らは現在、永久凍土層の薄化が壊滅的な気候変動を引き起こす恐れがあると懸念している。永久凍土は、北半球の露出した陸地全体の24%の範囲に及んでいる。
フランス国立科学研究センター(National Center for Scientific Research、CNSR)と加ラバル大学(Laval University)が北極の生態系を研究する目的で構成した共同研究チームに所属する仏人研究者、フローラン・ドミン(Florent Domine)氏は「これは、気候の爆弾になる恐れがある」と話す。
クージュアラピクからヘリコプターで少し移動した場所にある泥炭地で、同氏は気温マイナス25度の深い雪の中を這い回るようにして測定機器を配置した。そして「永久凍土層が急速に融解すると、同層に含まれる二酸化炭素(CO2)とメタンが大気中に放出され、地球温暖化を悪化させる」と説明した。
この脅威については、まだ十分に理解が進んでいない。国連(UN)の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)」による気候予測には、永久凍土層からの排出量は盛り込まれていない。
だがドミン氏によると、永久凍土層の融解によって放出されるCO2により、IPCCが予想する世界平均気温の上昇量が倍増する恐れがあるという。IPCCは、今世紀末までに世界の平均気温が4度上昇すると予測している。
ドミン氏と研究チームは、大気中への温室効果ガスの放出源となる古代の植物の腐敗を観察している。植物の腐敗が起きる沼の数は、永久凍土層の融解によって増加する。
タッカタックさんによると、これらの気候をめぐる異常を防ぐ手立てがほとんどなされない状況では、北極の居住者らは「この変化に適応する他に選択の余地がない」という。そして少し笑いながら、唯一良いことは北極の水産資源が豊富になったことと話した。
一方でホッキョクグマに関しては、新たな土地で近縁種であるハイイログマの交配相手を見つけている。ノースウエスト準州(Northwest Territories)で射殺された「一見変わったクマ」を調べた2006年のDNA検査では、交配種の存在が確認されている。
(c)AFP

AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3034903  

★阿修羅♪ 
http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/678.html




01. 2014年12月23日 11:12:13 : 0p1gdLjt2e
それで、
南極海の海氷面積 観測史上最大になってることは報道しなくていいんですか???
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
02. 2014年12月23日 23:07:00 : jXbiWWJBCA
世界の平均気温 最も高い見通し
気象庁は22日、今年の世界の平均気温は平年を0・27度上回り、1891年の統計開始から最も高くなる見通しだとする速報値を発表した。11月までのデータから分析した。日本の平均気温も0・28度高く、明治31(1898)年の統計開始以降、117年間で11番目の高さだった。
気象庁は、世界の平均気温が上がった理由について、陸地ではアジアやヨーロッパの広い範囲で気温が高い状態で推移し、海洋でも熱帯域を中心に水温が高かったと分析。夏に発生したエルニーニョ現象も一つとして挙げた。
これまでの最高は、平年より0・22度高かった1998年で、このときも大規模なエルニーニョ現象が発生していた。
世界の年平均気温は100年当たり0・7度の割合で上昇。特に90年代半ば以降は高温の年が多く、平年より高い順の上位10位は最近の10年のうち7年が占め、気象庁は「温室効果ガス増加に伴う、地球温暖化の影響が考えられる」としている。
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http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/678.html




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