朝日新聞社ほか: 捕食獣ファイル/2025.10〜盛岡市中心街クマ出没ほか
盛岡市役所近くにクマ、繁華街が騒然 河川敷や川を逃げ回り、姿消す
2025/10/23(木) 11:28
盛岡市役所などがある市中心部に23日朝、クマ1頭が出没し、岩手県庁やマンション、商店、学校などが立ち並ぶ通勤、通学時間帯の繁華街は騒然となった。
「クマが市役所裏側の中津川沿いに現れています。川沿いは歩かないでください」
午前8時前、警察官が市役所そばで通勤の人や散歩をする人たちに大きな声で呼びかけた。市もSNSなどで「クマの出没が確認された。周辺は非常に危険な状況。絶対に出没地点に近づかないで」と注意喚起した。
クマは午前6時すぎから、市役所裏や盛岡城跡付近の中津川の河川敷で相次ぎ目撃。地元の警察署長ら大勢の警察官らが警戒に繰り出した。クマは河川敷のやぶの中に隠れたり、顔を出したりして、上流に向かって少しずつ移動した。「おーい、おーい」。クマが川岸を上がろうとすると警察官が絶叫。「カンカン」と、橋の手すり部分を警棒で打ち鳴らす音も響きわたる。クマは河川敷を疾走したり、川の中を泳いだりして逃げ回った。工事現場や住宅街も近く、緊迫した雰囲気。クマは同10時ごろ、盛岡市の山賀橋付近で姿が見えなくなった。同市教育委員会は小中学校に注意喚起。けが人はいない。(坂田達郎、佐藤善一)
朝日新聞社
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最終更新: 10/23(木) 12:50
(C) 朝日新聞社
■コメント
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姿を消した場所が昨夜子グマが籠城した公園にも近く、やはり川づたいに移動してくるのかなと思う。サケが遡上する川でもあり、散歩やランニングにも制限がかかるのではと心配。警察官ができることにも制限があるので、なんとも歯がゆい。東日本で頻発しているこの状況はすでに災害では?
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盛岡市役所や岩手県庁がある場所を地図の航空写真で見ると、一番近い山の緑からは500m以上離れています。そして中津川に面しているので、記事の通り川沿いに来たんだろうと思われます。以前、東京でも江戸川か荒川沿いのかなり下流まで鹿が来ていてニュースになりました。動物が川の堤防の内側を進み始めたら、後戻りしない限りどこまでも進んでしまうと思います。これだけクマが多いと、山が近い場所にある河川敷には柵を設けるなどする事も検討したほうが良いのかも知れません。
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さすがにこんな場所にまで出てくるのは異常としか言いようがありません。取り返しつかなくなる前に個体数減らさないと太刀打ち出来なくなりますよ。それこそ自衛隊出動させないと無理なぐらい。もはや山が手狭だから降りてきてるんです。想像以上に増えてると思わないとマズいです。今年野放しにすれば更に増えていきます。普通に街中を歩き回るクマが当たり前になってしまいますよ。我々では歯が立ちません。猟銃ですら一撃とはいかないのに素手で何が出来ますか?国も自治体任せにしないでいい加減、国をあげて駆除して下さい。
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山奥ならまだしも県内主要駅での出没は致命的です。自社では既に東北地方への客先出張やゴルフコンペを懸念する声が上がっています。通り魔のように延々と出没するならいずれ観光産業や移住希望にも影響が出ると思います。
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連日のように報じられる熊の出没や人に襲い掛かる等の行為は日々深刻になってきている。
山間部から降りてきた熊が市街地にまで達し、住宅地に潜んでいて玄関から出てきた十人を襲ったという事件も先日あったし、中学生が登下校の最中に襲われてけがをするということもあった。今後、繁華街のようなところに出没して、ゴミの集積所のような場所で残飯などを物色する光景が出てくることも無きにしも非ず。人気があっても畏れぬ個体が街中を闊歩し、遭遇した人間を襲うことがあるかもしれない。熊被害は対策が後手後手に回り、人が襲われることを防ぐのは難しい。
どうしても個人が熊避けなどの対策を講じるしかないが、憂慮されるのは人になれた個体が鈴を鳴らしても近寄ってくるかもしれないということだ。
突然現れた熊にスプレーを噴射できるかどうか、慌てると手間取ってしまうことは十分に考えられる。
山間部の麓の人は不安でたまらないだろう。
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注意喚起しているヒマがあったら、さっさと銃火器で駆除してください、が市民の一般的な感覚だと思います。もちろん法令に縛られて市内で発砲できないのは理解できるし、拳銃1発で倒せないことも推察できます。しかし、クマに対しては、もっと迅速に、そして現れる前に駆除ができないものか、深刻な被害が出て、やっとこさ動き出すのでは遅すぎます。来年になって、今年はどんぐりが豊富なので出没が減ってます、なんて言わないでほしい。市民の安全を「どんぐり」任せにしないでください。
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銃火器による駆除、というが、ヒグマはもちろんツキノワグマであっても難しく、危険な作業です。きっと、サッサと駆除しろ、などという人は、都会に住んで、野生動物や森、茂み、それらをまとった河川や山を知らないのだと思います。薮にひそむクマの急所を撃つことがどれだけ難しいか。外したときにどれほど周りに危険が及ぶか。子供向けのなかにもクマの生態について科学的に書かれた本があります(たくさんの不思議シリーズなど)。まずはご一読いただいて、最低限の知識を身につけて欲しいと思います。
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昔のマタギは銃と熊槍を使っていた。
銃は今も使用しているが、熊槍を使って
駆除は最近は聞いた事がない。
使用には許可がいるだろうが
銃が使用出来ない街なかでは
有効ではないだろうか。
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「来年になって、今年はどんぐりが豊富なので出没が減ってます」は、より危ない。その豊作時に増えた熊が不作時にあぶれるから。そして豊・不作が人間にコントロールできない以上、何度も繰り返される。今回出没した熊を駆除しようと考えるから難しい。どの熊だろうと構わないから、1匹出てきたら2匹処分していけば適正な数になるんじゃないか。
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いやいや、考えてください。
実際にこのクマの周囲に住んでいたり通りがかったりする人たちにとって、クマも怖いけど駆除の時の流れ弾も怖いですよ。警察は熊に当たらなければ市民に当たるかもしれないっていうリスクの中で、間違いのない判断をしなきゃいけないんです。この熊問題を警察に押しつけるのは無茶すぎます。被害は全国に広がっているので、国が早急に対処方法を考えるべき事案です。
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東北では毎日のように熊出没のニュースが出ます 街中とは言いませんが住宅地に当たり前のように熊が出ます 猫や犬は保護するのに熊は別か?と言うようなコメントも見ますが 猫は人を襲って食べません もし都心に熊が出たら都会の人達はどんな反応をするのでしょう?他人事じゃなくなった時の反応を見てみたいですね
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まるで、冒険者ギルドに魔物退治を依頼する感覚でできると思っているのでは?
まず動物愛護法により、あくまで動物を駆除できるのは人間生活に害を与えた場合のみ。ただ見かけただけで何も悪さをしていない段階で駆除できるかは微妙。見かけただけで巣ごと一網打尽にできるネズミは動物愛護法で適用外と明記されているようなので、まずは居ただけで害をなす恐れありという存在にでも法改正が必要だろう。
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熊の頭骨みたらわかると思いますが丸い顔に対して
犬みたいに細いんですよ。なので顔に当てても大抵怒らせるだけです。
なので警官の持っている拳銃ではほぼ即死は無理な上、手負いになって
暴走したらそれこそ被害が拡大するので撃たない方がいいんですよ。
貫通力の高いライフル銃は、貫通したら今度跳弾したりして
周辺に飛んでいきます。なのでさっさと撃ては安直すぎる対応にもほどがあります。
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猟銃を使わなくてもエアガン(銃口初速85m/以上且つ連射できるもの)で撃てば月輪熊だったら逃げていくと思います。エアガンとは言え前述のスペックだとかなりのものです。町中の人が持っていてアチコチから撃たれたら人里には現れなくなります。ヒグマは別物なので通用しませんが…。
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割と本気で、激甚災害認定してほしいってずっと思ってる
累計死傷者数や被害総額はそこらの自然災害よりひどい上に被害が長期に渡っていて、解決の見込みが立っていない
今年のシーズンが終わっても、何年か先には絶対またひどくなる
2年前より今年が悪化しているように、次はもっとひどくなる、最悪、倍以上の死傷者が出る
いい加減に国難だと認めて、自治体と民間ハンター丸投げにするのはやめてくれ
Yahoo!ニュース
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ランナーが森でクマと格闘、「一かみで腕をやられた」 日本・妙高
2025/10/21(火) 8:45
(CNN) ニュージーランド・オークランド出身のビリー・ハロランさん(32)にとって、日本の妙高の森はよく知る場所だ。普段から散歩やランニングに訪れ、荒々しい自然の中でウルトラマラソンを走ったこともある。しかし2週間前、ハロランさんはその同じ森で命からがら逃げる羽目になった。クマに襲われたのだ。
10月初旬、ハロランさんはいつものランニング中に今まで遭遇したことのないものを目にした。2頭のツキノワグマだ。まずいことになったと、すぐに悟った。クマによる襲撃は日本各地で増加傾向にあり、今年はこれまでに100人以上が負傷、少なくとも7人が死亡している。これは2006年に記録を取り始めて以来、最多の数字だ。最近ではハロランさんの自宅から数キロの場所でもクマの襲撃で死者が出ていた。
今、ハロランさんは野道に一人きり。車を止めた場所はここから数キロ離れている。2頭のクマは、30メートルも離れていない茂みからこちらをじっと見つめている。どうやって逃げたものか、考えた。ゆっくり後ずさりしようとした時、1頭のクマが近づいてきたと、ハロランさんは振り返る。「クマは私と同じくらいの大きさで、成獣だった。少なくとも60~70キロはあった」
ハロランさんは逃げるのをやめることにした。クマに追いかけられ、後ろから飛びかかられるのではないかと恐れたからだ。代わりに、叫んでクマを追い払おうとした。するとクマがこちらに飛びかかってきたという。顔の前に腕をかざしたところ、「クマにつかまれ、地面に押し倒された」とハロランさん。
「そして、一かみで腕をやられてしまった」
クマは続いてハロランさんの脚を襲い、爪痕と引っかき傷を残して後退した。アドレナリンに駆られたハロランさんはなんとか立ち上がり、クマと短い「にらみ合い」を繰り広げた。その後、クマは再び茂みの中に姿を消した。また戻ってくるかもしれないという恐怖を覚えたハロランさんは妻に電話をかけ、迎えに来てくれるよう頼んだ。腕を骨折し、脚もひどく負傷したにもかかわらず、ハロランさんは1キロを移動して妻のもとへ行き、救急車を待った。
この2週間、ハロランさんは病院で療養している。負傷した腕への金属プレート挿入を含む3度の手術を受けた後、CNNの取材に応じた。身体のリハビリを含め、回復への道のりはまだ遠い。より大きな課題は、襲撃によるトラウマ(心的外傷)と向き合うことかもしれない。ハロランさんはそれを「サメに襲われた人がサーフィンに戻ろうとするような感覚」に例えた。それでもハロランさんは、療養中を通じて自分を支えてくれた地元のランナー仲間に感謝し、再び森の中を走ることを決意している。また、自分はまだ運が良かったとも感じている。これまで多くの襲撃があり、もっと不幸な結果に見舞われた人もいるからだ。
ここ数カ月の間には、スーパーマーケットでクマが暴れ回ったり、保育園の外をうろついたり、露天風呂を掃除していた男性の遺体が激しく損傷した状態で見つかるなど、クマによる事案が相次いでいる。専門家によると、気候変動によりクマが本来餌とする植物の一部で開花や受粉が妨げられているため、クマが食料を求めて従来の生息地を離れ、都市部に進出するケースが増えているという。
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クマが玄関先でドアベル鳴らす?、民家のカメラに映る 米サウスカロライナ州
最終更新: 10/21(火) 10:48
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クマ撃退男性が語るサバイバル法「風を背中に感じ続けること」撃退の瞬間撮影「クマに落ち着いて話しかけた」カナダ
2025/10/22(水) 12:48配信
FNNプライムオンライン
「私たちだけではなく、クマの安全を守る最善の方法」
―――撃退スプレーはいくらぐらいするの?
「カナダでは1本約50ドル(日本円で約7600円)。安心のための保険と考えれば安いもの。
自然の中で過ごすのももっと楽しくなるし、万一の備えができる。使用期限があり、期限切れのものはスプレーの強さなどが低下し、噴射できる距離が短くなるおそれがある」
―――この動画を投稿して改めて思うことは?
「私が本当に伝えたいのは、撃退スプレーが私たち自身の安全を守るだけではなく、クマの安全も守る最善の方法だということだ。
ネット上では、スプレーを使うのは残酷だと考える人が多くいるが、実際にはクマの目を一時的にくらますもの。クマにとっては瞬間的にかなり痛いが、将来の遭遇を抑止するのに役立つ。
ぜひこのスプレーについて学び、入手して使い方をしっかり理解し、いつも携行することをお勧めしたい」
【写真・動画】cmatwishphoto(カーティス・マトゥイシャンさん)
【取材・執筆:FNNニューヨーク支局長 弓削いく子 取材:ハンター・ホイジュラット】
弓削いく子
Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/ef347cecb7c951b57540024e9f0b8671f3f78257?page=3
クマが逃げ出す「最強アイテム」とは?“猟師歴40年のベテラン”が毎回10個持ち歩く
2025/10/17(金) 6:01
高柳盛芳さんは、関東最後の秘境といわれる奥利根がホームグランドのクマ撃ち猟師。その経験は40年以上にもなる大ベテランで、体重190㎏の巨大グマを仕留めたこともあるスゴ腕だ。長年の経験をもとにした、クマと自然の付き合い方、実践に即した森での危険の回避方法をお聞きした。※本稿は、『日本クマ事件簿』(三才ブックス)の一部を抜粋・編集したものです。
■ 一番避けたいのは鉢合わせ 驚いたクマは攻撃してくる
「俺たち猟師はさ、それこそ小枝一本踏まず、物音ひとつ立てずに山を歩くよ。それはつまり、クマと同じ歩き方なんさ」
猟師歴40年超の高柳盛芳さんは語る。クマは元々、臆病な生き物。だからこそ、クマを追う猟師はこちらの存在を悟られないよう、こっそり行動する。しかし、クマを狙って神経を研ぎ澄ませている猟師はともかく、クマの知識を持たない人間が登山などで彼らの生活圏に入る場合、適度にこちらの存在を知らせた方がいいという。
「クマに遭いたくなければ、猟師と反対のことをすればいいわけだ」
一番避けたいのは、クマと鉢合わせすること。基本的に臆病な彼らを驚かせると、恐怖に駆られ、不安要素を排除しようと夢中になって攻撃してくる。子どもを連れている母グマはよけい過敏になっている。なので、クマの棲息域に立ち入るときは、クマがいることを前提に、畏れをもって行動してほしいという。となると、クマにこちらの存在を知らせる「クマ鈴」は必携なのだろうか。そう尋ねると、あんなもんはねえ方がマシだと笑う。
「若え衆と一緒に山菜採りに行ったとき、1人が鈴を鳴らしていたから、外せと言ったのさ。それでも『怖ええ』なんて言うから、ようしわかったと、クマのいるところへ連れていったんだ」
季節は春。雪が残り、葉の茂らない時期だから見通しがよい。若者が鈴を鳴らすと、クマは逃げずにじっとしながら、周囲に視線を走らせ、こちらの存在にすぐに気づいた。
■ クマ除けのための道具なら 爆竹に勝るものはない
「お互いの姿はよく見えるけど、距離があるから襲ってはこねえ。ただただ、鈴を鳴らすこちらの様子をじーっと見てるのさ。で、見てろよと、爆竹に火をつけて投げると、その音に驚いて、ガッサガッサと逃げていったよ」
クマ除けのための道具ならば、爆竹に勝るものはないと高柳さんは言う。春の山菜採りや秋のキノコ狩りなど、鉄砲を持たず入山するときは10個ほど用意し、ターボライター(編集部注/燃料に合成ガスを使用し、瞬間的に完全燃焼させてバーナーから炎を発生させるライター)と併せ持つ。見通しの悪いところなど、嫌な感じのするところでは、躊躇せずに爆竹を鳴らすという(編集部注/爆竹の使用の際には火災に気を付けること)。
人間の1億倍の嗅覚を持つ犬よりもはるかに鼻が効くというクマは、こちらの存在を容易に察知するだろう。そのため、猟期に入ると、高柳さんは石けんや洗剤の類を使わない。私たちが山に入る場合、鉢合わせの可能性がある以上、鈴や笛も「こちらの存在を知らせる」という意味では有効なのかもしれない。とはいえ、手負いのクマや、人間を食べたことのあるクマがそばにいる場合、こちらの存在を知らせることは、致命的な状況に追い込まれかねない。
■クマ遭遇譚
✔銃を持たずにクマと遭遇 母グマがわっと駆け寄ってくる
そんな高柳さんも、鉄砲を持たずに至近距離でクマに出遭ったことが二度あるという。
「一度は秋のマイタケ採りで、ミズナラの木に近づこうとしたんだよ。そのとき、沢で変な声がしたから、なんだべなあと覗いたら、親子グマがいたんだよ!」
高柳さんの姿を認めた母グマは、わっとこちらに駆け寄る。高柳さんは斜面を駆け登りながら、長い棒を探す。腰に愛用の剣鉈を下げていたが、そのことは頭になかったという。
「そしたら、でっけえ岩があって、ぶつけてくれるべえと持ち上げて待っていたら、目の前まで来て止まり、威嚇するように立ち上がった。にらみ合っていると、沢から子どもの呼ぶ声がするんだ。野郎め、一瞬困ったような顔をした後、谷に下りていったんだよ」
それでも、しばらくは振り返り、ことあるごとに向かって来ようとする。そのたびに、沢にいた子グマが母を呼び、その声に導かれるように、クマは離れていったという。
「もう一度は春の山菜採り。そのときは、クマ犬として仕込んだ賢い紀州犬と一緒だったんだけど、あれも怖かったよ」
✔ 犬がクマを何度も連れてくる 大きな石をクマの足下に投げつける
雪の残る山でフキを刈っていたところ、うなり声が聞こえた。
「やべえ、クマだと思ったら岩の上にいる。そうしたら、パルが『ウワワワワン』と吠えながら飛んできたんだよ」
愛犬はクマを追う猟犬として、幼いころからクマ肉を与えて育ててきた。高柳さんがクマを撃つことで、新鮮なクマ肉にありつける……愛犬はそんな期待に目を輝かせる。
「だからやっこさん、クマの匂いを嗅ぐなり、猛烈に吠えながら、適度な距離を保ちつつおびき寄せ、こっちをチラチラ見ながら『早く撃て!』って言うんだよ。だけど、こっちには鉄砲がねーんだよ」
仕方がないので、大きな石をクマの足下に投げつける。すると、その音に驚いたクマは藪へと逃げた。
「そうしたら、パルのやつが矢のように飛んでいって、またクマを連れて来て『早く撃て』って。あれは、ほんとにまいったよなぁ。それっきり、鉄砲を持たないときは犬は連れていかなかったよ」
>>【関連記事】「クマが必ず出現する「絶対に近づいてはいけない」場所とは?【猟師歴40年のベテラン直伝】」はこちら
猟師歴40年超の高柳盛芳さんが、クマと遭遇した場合の対処法と、遭遇しないために「絶対に近づいてはいけない場所」を伝授します。
風来堂
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最終更新: 10/21(火) 16:55
(C) DIAMOND,Inc.
■コメント
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爆竹は効くって聞くね。
私も山歩きをするので「湿気ない」「咄嗟に鳴らせる」爆竹をどこかのメーカーが作ってくれないかな?例えば普段は腰にぶら下げていて、クマに遭遇したら引き抜いて投げると数秒後に盛大に鳴り始めるような感じで。何しろ命に関わるからね、今はかなり需要があると思う。
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たぶん気付いた時点で遅いから余裕はないと思う。鼻が効くから蚊取り線香を点けて歩くと聞いた事がある。良いのは犬を連れた歩く事ですね。
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サブ情報
猟師さんが言ってたけど熊スプレーはとっさにクマに確実にかけられるとは限らない。失敗して怒らせて襲われるくらいなら、自分にかけた方がクマは寄ってこなくなるからマシ。って言ってた。
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スタングレネード(閃光手榴弾)はどうだろう?
テロ対策等で使われる手榴弾で、閃光と轟音で相手の視力を奪い一時的にショック状態にするものだ。調べた限りでは熊への有効性があるのかないのか分からないので、誰か確認してくれると有難いのだが。日本の法律では購入も保有も合法で、ネットでも売っている。熊への効果があるなら買ってもいいなと思う。
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